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好きだって気づいたとき

第9章 遼太の秘密

俺も遼太も部活は1学期期末テスト前に引退。
3年になって彼女と別れた俺達は、その後彼女ができるでもなく、つくるでもなく、小学生のときのように、毎日つるんでいた。


「なぁ友哉、高校決めた?」

「うん、○○高校頑張ってみようかな」

「俺の頭じゃ無理だよな」

「まだ決めてないの?」

「夏休み中に決めればいいよな」

「多分…
まぁとにかくまずは期末テスト。
遼太、勉強やりにうち来るだろ?」

「友哉、よくわかったな」

「いつもの事だろ」


一緒にいない日はないくらいに、俺達はいつも一緒にいた。


「そう言えば友哉は、塾に行こうとは思わないのか?」

「思わないと言うか、行きたくない。
何か息が詰まりそうでやだな」

「俺は母さんから行けって言われるけどいきたくない。
お前は勉強できるから行かなくてもいいけどさ・・・」

「俺で良かったら教えてやるから、一緒に勉強しようよ。
一緒の高校行こうよ、遼太」

「うん、俺は頑張って勉強して、お前と一緒の学校行く」


俺達2人、必死に勉強を頑張った。
俺と遼太の期末テストの成績は、グッとアップした。


「友哉、夏休みさ、どっか遊びに行かね?」

「そんな事言ってて大丈夫か?」

「勉強も大事だけどさ、時々休まないと息が詰まりそうだよ」

「そうだな・・・
みんな誘って海にでも行こうか?」

「いいねいいね。
健人も真斗もみんな誘って行こうよ」

「宿題、早目に終わらせちゃおうよ」


夏休み1週間前の話し。
1週間後の終業式に起きる事なんて、この時は俺も遼太も想像なんてできるわけがなかった。


「友哉、ちょっと休憩」

「もぉ、さっきから休憩ばっかだよ?」



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