
ショート・ショート
第3章 3.溺愛彼氏
「へぇ、お母さんのケーキ好きなの?」
「うん!大好き!」
今日1の笑顔。
「俺のことは好き?」
「.........。」
彼女はいつものように黙り込んだ。
斜めを下を向いてなにも答えない。
彼女の手からケーキをとって机に置く。
そして彼女の顔を覗き込みながら
もう一度、聞いてみた。
「俺のことは?」
「ん。」
顔は真顔だけど、
耳が真っ赤でめっちゃくちゃ可愛い。
彼女は好き。とは言わない。
そんな彼女に俺は好きって言わせたい。
そして、むちゃくちゃ抱きしめたい。
