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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第3章 ~幼少期から中高生時代〜

”じゃぁ リョウとは、まだ何の関係もないんだ”


は?
それって …どういうこと?
何を言っているのか意味がわかんない


「じゃぁさ、他に彼氏とか出来た?」


しつこく訊いてくる彼に
私は、恐らく真っ赤な顔をしているんだろう。
首を横に振った。


そういう私を見てトオルくんは、
ニコニコと笑みを浮かべて。


「可愛いね、サオリちゃん。
あのさ、付き合っている男(やつ)いないんだったらさ、
今度デートしようよ」

「………………………………」


突然のことで頭がついていかない。


もしかして、サオリ…
今 口説かれちゃってる……?

昨日、ちょっとだけ会話したばかりなのに、
もしかして、いきなり“デート”の誘い……?


今まで男の子から
そんな風に言われたことはなかった。
急に、心臓がドキドキしてきた。


そのときだった。


タイミングがいいのか悪いのか、
騒々しい音が聞こえて、リョウちゃんが教室に戻ってきた。
手には、缶ジュースが3つ。
どうやら、3人分買ってきたらしい。


「ほらっ! オレンジジュース 買ってきたぜ」

「あ、ありがと……」


私は、差し出された缶ジュースを
素直に受け取る。


「ついでにトオルの分も買ってきたぜ」

「サンキュ!」


トオルくんは、何事もなかったかのように、
平然としていた。


なかなか気が利くね…――


机の上に置かれた二つの缶コーヒーを眺めながら、
突っ込みを入れようかと思ったけど。
さっきの動揺で、上手く言葉が出なかった。



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