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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第3章 ~幼少期から中高生時代〜

…――――― 
――――数分後…


「う~ん……」



私は、おソバ屋さんのメニューと格闘していた。



ここは、学校から家までの境目にある小さなおソバ屋さん。


リョウちゃんが、バイトの前に「腹ごしらえをしたいから」
っていう理由で、この場所へ立ち寄った。



値段も比較的安くて、近所でも「美味しい」って評判の飲食店。
よく学校帰りに、リョウちゃんと一緒に食べに来ていた。


リョウちゃんは「先に選んでて」って言うなり、
どっかへ行ってしまった。


しばらくメニューに見入っていたとき。


「いらっしゃいませ。
ご注文はお決まりですか?」

って、店員さんらしき人に声をかけられた。



えっ?
もう!? 
早っ!!


「えっっと じゃぁ これ…っ!!」


…!?!?!?



見上げると、席へ戻ってきたリョウちゃんが、爆笑していた。
てっきり、店員さんだと思ったその声の主は、
リョウちゃんだった。


「ぶはははっ!!! 騙されてやんの」


その場で、腹を抱えて大爆笑しているリョウちゃんを見て、一気に冷めてしまった。


「ちょっと…… 笑いすぎなんだけど~~~~」


私は、か~~~~って真っ赤になり、その場から早く立ち去りたくなった。


周りのお客さんも、
ひそかに笑っちゃってるし~~~



もうっ! 
さっき思ったことは取り消し~~~~~!!


リョウちゃんを
ほんの一瞬でも“男の子”だって意識して………
ばっかみたいっ!!
やっぱり、
“友達以上”なんて絶対ムリ~~~~~!!



その後、おソバを食べてるときだって。


「お前って… ソバ食うの下手だよなぁ~」


って、
人が気にしていることを言いたい放題。


でも、そんなにはっきりと言わなくても
いいじゃないっ!!


心の中では、ほんの少しだけど。
淡い恋心を抱いていたのに、見事に裏切られてしまった。

私は、はぁ~って小さく溜息をついた。



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