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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第3章 ~幼少期から中高生時代〜

次の授業のため、ユウコと一緒に教室へ向かっていた。

すると、後から
「サオリちゃ~ん」って、トオルくんが走ってきた。
でも、一緒に終わったはずのリョウちゃんがいない。


「サオリちゃん
オレのプレー、ちゃんと見てくれた?」

「え… ?」

「その顔は… 見て…ない…よね……」


トオルくんは、ちょっとショックだったみたいだ。



ごめんね…
トオルくん……


少し罪悪感を感じたとき、 ユウコが、私たちの真後ろから歩いているトオルくんに話しかける。


「それより リョウくんはどうしたのよ?」

「あぁ アイツね。さっき、先生に呼ばれてたよ」



”先生に呼ばれた”って… 

何があったんだろう…?


トオルくんは、さっきのミニゲームでよっぽど悔しかったのか、珍しくグチグチと文句を言い出した。


「あそこで、ロングシュートが入るなんてありえねーぜ。
少し前までは、オレの方が上だったのになぁ」

「リョウくんだって、いつまでもあんたと同レベルじゃないわよ」

「そうなんだよなぁ~ 
学歴も、いつの間にかオレを追い抜きやがって…… 
アイツ… どこまで伸びるんだ」

「そのうち 女の子たちも、リョウくんに取られちゃったりしてね…」


ユウコが悪戯っぽい笑みを浮かべて言い放つと、
トオルくんは 急に慌てた素振りを見せる。


「そ それは、絶対にありえないっつーの!」


…って、言ったかと思うと。
次の瞬間、コロッと態度を変えて。


「でも、女の子たちはオレの方が、若干モテてるしな~」


そう言って、トオルくんは得意げに笑った。



何だか 少しリョウちゃんに似てきた…よ…ね?


いつも冷静なトオルくんだと思ってたけど。
こんな一面もあったんだぁ~



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