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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第3章 ~幼少期から中高生時代〜

その日の放課後…――


「リョウちゃん!」
…って、声をかけたのだけど。

HR(ホームルーム)のチャイムが鳴り終わるのと同時に、クラスの男子生徒たちが一斉に、リョウちゃんの周りに集まってきた。

一気に、数名の男子生徒に囲まれたリョウちゃん。

さすがに、声をかけるタイミングを見失ってしまう。

しばらく観察していると、一人の男子生徒が。


「リョウ。やっぱ お前、スゲェな〜
あそこでロングシュートを決められるなんてさ」


あ。
トオルくんと同じこと言ってる…


さっき、見事なロングシュートを放ったリョウちゃんは、
いつの間にか クラスの注目の的になってたらしい。

やがて、話は別の方向へそれて、
バスケ以外の全然関係ない話になっていってた。

何のスポーツでも、ずば抜けた才能があるリョウちゃん。

運動部に入っている男子生徒からは、
何とか自分たちの部に入れようと、必死に頼み始めた。

そのうち、「今度の県大会まででいいから」って、
助っ人頼みする”野球部”の男子生徒まで現れた。

この時期は、何処の部も必死らしい。


こうなると、しばらく帰れそうにないな…

って、思っていたら、私の様子に気付いたのか
リョウちゃんが、ちらっとこっちを見て。


「あ 先…帰ってて」

「う…うん」


リョウちゃんが困惑した表情をしていたので、
思わず返事をしてしまったけど。

仕方がない。
外で時間、潰そうかな。

そう思って、教室から離れた。



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