ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~
第3章 ~幼少期から中高生時代〜
「ねぇ アタシらせっかく出逢ったんだしさ〜
残りの休みは、この4人で夏休みの思い出作りしない?」
夏休みの宿題が一段落してから、ユウコが言った。
「オレはパス!バイトがあるから…」
「オ オレも… 女の子たちとデートで忙しいし~♪」
「あぁ そう!
あんたたち、そぉ~ゆう態度とるわけ…?」
あ…
怒っちゃった…
すると、今度は…―?
ユウコが私に目を向けた。
「じゃぁ サオリは? サオリならいいでしょ?
たまには、女同士で仲良く過ごさない?」
特に、断る理由もなかったし…
ユウコに付き合うことにした。
「リョウ。今日は、サオリちゃんを家まで送ってやれよ」
「あぁ 分かってるよ。家が近いから送ってくよ」
何時の間にか、外は暗くなり始めていた。
え…
もう、こんな時間?
「では、私が屋敷の外までお送りしましょう」
コバヤシさんが、また私たち三人を車へ乗せてくれた。
「ありがとうございました」
屋敷の外へ出るころには、すっかり日が暮れていた。
トオルくんとはここでお別れして、家までリョウちゃんと二人で歩いた。
街灯は付いていたけど、この辺りは人通りが少なく、一人で歩くにはちょっと寂しい感じだった。
トオルくんが態々心配して「送ってやってよ」って言ったのも、分かる気がする。