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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第4章 ~中高生時代から大人時代~

リョウちゃんは、足に包帯をした状態で 一番奥のベッドに横たわっていた。

私が来たことに気付いたリョウちゃんは、冷めた眼で「また来たの?」って、冷たい言い方をした。
そして、ベッドの上に起き上がって、少し声を荒げて言い放つ。

「目の前で気絶したり、泣かれたりされると『”迷惑”!』
なんだけど……」

リョウちゃんは、態と「迷惑」って言うところを強調した。


一瞬・・・ドキッてなった。


ど、どうしよう…
昨日の印象で、もう 嫌われちゃったかも……

で、でも・・・ だ、大丈夫…
また、中学生のころから始めればいいんだから。

よしっ!
頑張れ、サオリ!

パニックになった頭の中を冷静にさせようと、
自分で自分を励まして、ようやく気持ちを落ち着かせた。


「きょ、今日は、『写真』を持ってきたの」

「写真?」

そう言うと、リョウちゃんの表情が若干…柔らかくなった。


「見せて」

「え・・・?」

「いいから見せて。それ…」

「う、うん…」


写真を手渡すと、一枚一枚丁寧に見つめていた。
そして、その中の一枚の写真に目が留まったらしく……

「この女の子は・・・君?」

リョウちゃんが指さしたところを見たら、子供の頃の自分だった。


「今度、違う写真、見せてよ」

「あ、でも・・・ もう、リョウちゃんが写っている写真はないんだけど・・・・・・」

「・・・じゃなくて、あんたが写っている写真・・・」


え・・・
それって・・・ 
少しは興味・・・持ってくれたってこと・・・?


「うん… 別にいいけど……」

「良かった。じゃぁ、
これからもよろしくね。サオリちゃん」



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