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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第4章 ~中高生時代から大人時代~

「この場所 見覚えない?」

私たちは、リョウちゃんが発見された崖の上にいた。
立っているだけで足が竦む。
良くこんな場所から落ちて助かったものだ。

「ウ〜ン……」

リョウちゃんは、周りを見回してしばらく考え込んでいたけど、何も思い出せなかったのか、首を横に振った。

「ごめん」

「何で謝るの?」

「“何で?“ってサオリちゃんの役に立てなかったから」

「え…?」


今までリョウちゃんの為だと思ってやってきたのに。
一気に肩の力が抜けた。


「どうしたの?」

「え …何が?」

「急に黙り込んじゃったけど」

何か急に馬鹿馬鹿しくなって来て、

「ううん。お腹空いちゃって…」

って、咄嗟に心にもないウソをついちゃった。

「ハハハ 何だよ、そんなことか。
オレはてっきり、怒らせた?…かと思ったじゃん」

もしかしてサオリが、リョウちゃんに気ぃ遣わせちゃってたの?

「よしっと!
じゃぁ次は、腹ごしらえだな。なに食う?」

「え…っと、アイスクリーム……」

「それじゃぁ、腹の足しにならないだろ」

リョウちゃんは、真顔でそう言うと、
「まっいいや。何処行こうか」って、こっちの反応を探るかのように視線を合わせた。

思わず、ドキッとしてすぐに視線を反らしてしまった。


「とりあえず街に出る?」



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