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ボーイフレンド♡~友情から恋へ発展していく物語~

第4章 ~中高生時代から大人時代~

今日から冬休みに入った。
サオリとリョウちゃんは、最後の補講を受けていた。

入院生活が長かったリョウちゃんは、単位が取れないと進級出来なくなる。サオリは、ムリを言って一緒に補講を受けさせてもらっていた。

引き受けてくれた担当の先生は、「これでようやくあんた達から解放される」と安堵の表情で、教室から立ち去って行き、今はリョウちゃんと二人きりでいる。



リョウちゃんから初めてもらったペンダント。
嬉しくてつい、今日つけて来てしまった。

まぁ、冬休みだし・・・
今日ぐらいは付けてもいいよね?

静かな教室に、サッカー部員たちのハツラツとした掛け声が聞こえていた。
その静かな空気を破るかのように、リョウちゃんがサオリに話しかけてきた。


「それ、つけてくれたんだ」

リョウちゃんが、サオリがしている「ペンダント」に気付いてボソッと言った。

「うん。
リョウちゃんからのプレゼント、すごく嬉しかったから」

サオリは、笑顔で応えた。

「いいね。似合ってる」

「ホント?」

「もっと良く見せて」


リョウちゃんに良く見えるように向かい合ったとき、突然グイっと腕を掴まれた。そして気が付くと、リョウちゃんの顔がすぐ近くに・・・・・・!

これが、リョウちゃんとサオリの”ファーストキス”だった。


「ぃ、嫌ぁ〜〜〜‼︎」

ビックリして、思いっきりリョウちゃんを突き飛ばしてしまう。

「痛ってぇ~な!・・・何すんだよ」

「ご、ごめん!」

サオリは、咄嗟に謝ったけど、リョウちゃんは・・・・・・

「な、何で?…恋人同士だったら、普通に・・・・・・?」

「ちょっと待って!誰が”そんなこと”言ったのよ?」

「だって、トオルのやつが…」

そう言った瞬間、リョウちゃんはハッと気が付いた。

「ごめん。…じゃなかったんだ」

「うん」

「サオリちゃん ホントごめん!
オレはてっきりそういう関係だと・・・思ってた」



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