
take a breather
第25章 P・A・R・A・D・O・X
二宮先生の車を追って駐車場に行くと、二宮先生は後部席のドアを開け、キャンバスを取り出していた
「早く来いよ、櫻井」
「はいっ」
ダッシュで先生の元へ向かう
「これ、持ってって」
そう言って渡されたのは、あの日俺が選んだ絵画たち
「はい」
絵を持って歩き出すと、大野先生が隣に並ぶ
「ごめんな?櫻井くん
朝から手伝わせちゃって」
申し訳なさそうな顔をする大野先生
「いえ、頼まれたのは二宮先生にですから
大野先生の責任じゃありませんよ」
「こっちは朝からこき使われてんだぞ?
これくらい手伝わせたっていいだろ」
背後から聞こえる不機嫌そうな声
そもそも問題はそこだ…
カズさんに頼むって言ってたのに、なんで二宮先生が?
「あの、なんで二宮先生の車で運んだんですか?」
「なんでって、頼まれたからだろ?
俺、自ら進んでこんな事やらねぇよ」
「カズさんはダメだったんですか?」
「だから、運んでやったじゃんか
何度も言わせんな」
運んでやった?
「え?あの…もしかして…カズ、さん?」
二宮先生に恐る恐る問いかける
「そうだよ、二宮和也。お前、担任の名前も知らないのか?」
「いえっ、知ってます!
でも、なんで相葉さんが二宮先生のこと名前で呼んでるんですか?
相葉さんって、大野先生の友人じゃないんですか?」
「元々は大野先生の友人だけど
大野先生を介して俺とも知り合いになった」
「あの、3人の関係って、一体どういう…」
「フッ…ヒ・ミ・ツ」
二宮先生がニヤッと笑った
なんだよ!超気になるじゃん!
俺、『カズさん』は大野先生の想い人で、相当親しくしてる人…お付き合いするのも時間の問題な人だと思ってたのに
男で、しかも二宮先生の事だったなんて
俺が勝手に勘違いしただけだけどさ
なんかすっごく時間を損した気分…
「早く来いよ、櫻井」
「はいっ」
ダッシュで先生の元へ向かう
「これ、持ってって」
そう言って渡されたのは、あの日俺が選んだ絵画たち
「はい」
絵を持って歩き出すと、大野先生が隣に並ぶ
「ごめんな?櫻井くん
朝から手伝わせちゃって」
申し訳なさそうな顔をする大野先生
「いえ、頼まれたのは二宮先生にですから
大野先生の責任じゃありませんよ」
「こっちは朝からこき使われてんだぞ?
これくらい手伝わせたっていいだろ」
背後から聞こえる不機嫌そうな声
そもそも問題はそこだ…
カズさんに頼むって言ってたのに、なんで二宮先生が?
「あの、なんで二宮先生の車で運んだんですか?」
「なんでって、頼まれたからだろ?
俺、自ら進んでこんな事やらねぇよ」
「カズさんはダメだったんですか?」
「だから、運んでやったじゃんか
何度も言わせんな」
運んでやった?
「え?あの…もしかして…カズ、さん?」
二宮先生に恐る恐る問いかける
「そうだよ、二宮和也。お前、担任の名前も知らないのか?」
「いえっ、知ってます!
でも、なんで相葉さんが二宮先生のこと名前で呼んでるんですか?
相葉さんって、大野先生の友人じゃないんですか?」
「元々は大野先生の友人だけど
大野先生を介して俺とも知り合いになった」
「あの、3人の関係って、一体どういう…」
「フッ…ヒ・ミ・ツ」
二宮先生がニヤッと笑った
なんだよ!超気になるじゃん!
俺、『カズさん』は大野先生の想い人で、相当親しくしてる人…お付き合いするのも時間の問題な人だと思ってたのに
男で、しかも二宮先生の事だったなんて
俺が勝手に勘違いしただけだけどさ
なんかすっごく時間を損した気分…
