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take a breather

第27章 Turning Up

「あっ!」

脱衣所でシャツの裾に手を掛け脱ごうとしたら、突然翔くんの大きな声

何事かと、手を止め翔くんを見ると
動きの固まってる翔くんと目が合った

「どうしたの?」

「あ、あの…一緒に温泉入ってよかった?」

「え?いいよ?なんで?」

「いや…男同士だから、気軽に一緒に入ろうとしたけど
智さんが服脱ごうとしたら、ドキッとして…
当たり前だけど…風呂入るのって、服脱ぐんだよね…」

翔くんが恥ずかしそうに視線を伏せる

翔くんって意外と天然?
ここに来るまで気が付かなかったんだ

「ふふっ…」

「智さん?」

少し頬を紅くした翔くんが顔を上げた

「翔くんがいいなら、一緒に入ろ?」

僕の体、ちゃんと意識してくれたってことだもんね?
それがわかったのなら、翔くんが男の体に反応するか試すのにはちょうどいいかも

「…いいの?」

「うん、いいよ?」

「じゃあ、お言葉に甘えて…」

『お言葉に甘えて』なんだ
照れくさそうに服を脱ぎ始めた翔くん

僕も服を脱いで、タオルで前を隠した

「行こっか」

「う、うん…」

翔くんに声を掛けると、緊張した声が返ってくる
しかも、僕と視線を合わせない…というか、僕の方を見ようともしない

それだけ意識してくれてるってことだよね?可愛いなぁ…

中学生の男の子が、イケナイモノを目の前にしてキョドッテルみたいな?

この先、翔くんはどんな反応をしてくれるんだろう…
期待と不安が入り混じる

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