CAさんの秘密のお仕事
第5章 始まり
宏樹「…」
奈穂「…っ」
宏樹は何も言わず何も聞く事はなかった
ただ黙ってて奈穂が落ち着くのを
待ってくれていた
奈穂「…すいません…」
宏樹「大丈夫?」
奈穂「仕事の事で、ちょっと…」
宏樹「僕で良ければ話してください」
奈穂「…」
宏樹「愚痴でも文句でも何でも聞きます
もちろん口外はしませんから」
奈穂「宏樹さん…」
宏樹「…」
こんな事、宏樹に話すべきではなかった
宏樹もお客さんの一人であるし
自分の中で留めておく
問題だった
奈穂「…」
だけど誰かに聞いて欲しくて
わかって欲しくて…
奈穂「…ある人に言われたんです…」
宏樹「何を言われたの?」
奈穂「…」
宏樹「話してみて」
奈穂「…」
廉の名前を伏せた状態で廉に言われた事
演技してると言われた事を
宏樹に話した
奈穂「自分では演技してるつもりはない
けど、客観的に見たらそうなのかなって
不安になっちゃって…」
宏樹「奈穂さん」
奈穂「…」