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「桃は、ずっと自信がなさそうにしてる」

「……？！」

「努力あるのみ、って紫乃に言われてただろ？」

確かに、自信はない。
好きと、自信があるかどうかは、また違った話で。

それをあの会話とわたくしの振る舞いで察していたようだ。

「天は姉様にも、間宮さんにも、ヒカリ様にも何物も与えました。でもわたくしは……。何でも出来てしまう姉様は、自慢でもあり、コンプレックスの源でもあります」

うつむきながら歩くわたくしをじっと見つめた後。間宮さんはなんでもないように言った。

「コンプレックスがなんだって？そんなもん、あってなんぼだろ」

にっ、と笑いながら。

「そいつをな、けちょんけちょんのぼっこぼこにして無理やり乗り越えるか、冷静に分析攻略して自分の中に取り込んで武器にするか……。それは桃次第だろ？いつまでもグズグズしてるつもりなのか？」