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どすけべカメラマンに犯されています!

第10章 こんなんじゃ足りないよな。

だから、そんな事するのはやめた。

「僕に……由奈をください。全部、全部です……」

「ヒカリの全部をオレにくれるなら」

言葉の綾だってわかってる。
売り言葉に買い言葉みたいなものだって事は理解している。
でも。それでも嬉しくて嬉しくて。

「僕の身体も、心も、全部あげます」

何をされても。何も言われてもいい。

だって僕は……。

「言ったな?返上は出来ないからな。永遠に。やっぱナシは許さない」

「……はい」

まるでプロポーズのような甘い言葉。とろりと、蜂蜜のような。僕の中を満たして満たして、幸せにしてくれる。

でも、最後の所で、苦味が広がる。

未だに飲めないブラックコーヒーなんて、メじゃないくらいの苦味。

その苦味とともに、僕は確信してしまったことがある。

いや、もうとっくに理解していたのだ。
目を背けていただけで。

アルコールでまともではない思考回路だから、とかそんな事でなく、紛れもない事実。僕を創り上げる全てが、脳みそが、心臓が、そうだと肯定する。

欲しくて欲しくてたまらないと言う。

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