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どすけべカメラマンに犯されています!

第11章 華にたかるハエは叩き落とすのみよ。

腕をだらりと垂らし、ため息を一つ。

「変な顔してるわよ。嬉しい事と嫌な事がいっぺんに来た、みたいな感じね」

「人の心を勝手に読まないでもらっていいですかー?」

「あなたがわかりやす過ぎんのよ」

呆れ顔でそう言うけど、オレはそこまであけすけなタイプではない。むしろ逆を行くと思う。

オレをわかりやすいと言うのは、おそらくこいつくらいだ。

「ヒカリに変な虫が付いたんだよ」

「ン?やっと自覚したの」

「オレじゃねぇ……」

「…………へぇ?華にたかるハエは叩き落とすのみよ。どこのどいつ?身元は?探偵の知り合いいたわよね?」

矢継ぎ早の質問に苦笑してしまう。

こんな調子だが、紫乃が本気で心配し、本気で怒っているのが理解できた。

長年の付き合い故だな。

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