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どすけべカメラマンに犯されています!

第11章 華にたかるハエは叩き落とすのみよ。

「……反省はしてないし後悔もしてない」

「でしょうね、知ってるわ。でもダメよ、身体じゃなくて心で繋ぎ止めなさいね」

じゃないと、いつか後悔するんだから。

最後の言葉が、ずしりと重く感じる。

そんな事は分かってる。
けれど、それはどうしたらいいのか。心で繋ぎ止める、なんてそんな事は久しくしていない。

「心か……」

「そうよ大事なのは心。貴方が欲しいのだって、西園寺さんの心でしょ」

伸びをしながらごもっともなことを言う。

「それってどうすればいいんだっけ?じゃないわよ。誠心誠意伝えるのよ。失いたくないならね」

「オレの心を読むな」

失いたくない。繋ぎ止めたい。まさか自分がこんなにも執着するとは思わなかった。
こんな事は初めてかもしれない。

「……初めて、じゃねぇか」

そうだ。過去一度だけあった。
昔々、まだオレがピュアピュアのピュアだった頃一度だけ。

「昔々その昔、蒼い瞳の女の子に一目惚れしたことがある」

「あら、貴方にもそんな頃があったのね」

「まぁな……遥か昔だ」

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