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どすけべカメラマンに犯されています!

第11章 華にたかるハエは叩き落とすのみよ。

蒼い瞳に、艶やかな絹のような黒髪が特徴的な女の子。
控えめで、困ったような笑い方をする子だった。

なんだ、ヒカリとそっくりだな。

そう思考し、はたと気付く。

ヒカリとそっくりではなく、ヒカリがその子に似ているのではないか。
初恋の子と重ねて、好意を抱いたのではないか。

いやいや、たまたまだろう。

第一、オレが好きになるのは女性。
性別を乗り越えてまで惚れてしまったのは、ヒカリだからだ。

「いい?西園寺さんをハエから守りつつ、正攻法できちんと心を奪うのよ!!」

「へぇへぇ、そのつもりです」

すっかりハエ扱いされたどこかの誰かを少し哀れに感じる反面、自業自得だとも思った。

西園寺ヒカリを危険に晒すというのはこういう事だ。
最低でもオレと紫乃を敵にまわすことになる。

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