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どすけべカメラマンに犯されています!

第2章 オレが信じてやるから、実質無敵だ。

「……そうですよね、僕、随分話すようになったと思います。なのに昨日はもっと知りたいって」

「あぁ、お前のだるがりはネタが上がってんだ。自分で自分の気持ちを発信するってのは、しんどい時もあるかもしんねぇよ?でも、これから二人でやっていこうってのにそりゃないぞ」

やっぱり、バレていたらしい。
僕の性格を熟知して、その上でのあの言葉だった。

「それに話すようになったはなったけど、ヒカリは自分のして欲しいことはあんまり言わねぇからさ。そういうの、オレは寂しい」

僕以上に、僕のことを知っているんだと感じた。

かつて、ここまで向き合ってくれた人は居なかった。
家がやたらと大きいせいで、使用人が常に居て。でも、精神的にはとても寂しい思いをして育ってきた。両親は、家を空けていることの方が多かったから。
ちなみに僕とそっくりな双子の兄は、両親に放置されまくった結果、開放的でおおらかな性格に育った。天然人タラシで、社会を渡っていくのも非常にうまい。僕とは真逆のタイプ。

「変な人ですね」

「失礼な奴だな、何だ急に」

「褒め言葉ですよ」

あまり自分の事を話さずに育ってしまった僕の心をこじ開けるのはさぞかし面倒臭かった事だろう。

そんな面倒な事をわざわざするなんて、変な人。

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