まだ見ぬ世界へ
第12章 愛を叫べ
【大野side】
「ありがとうございました」
観覧のお客さんに手を振って、スタジオを後にする。
収録も終わり、みんなで楽屋に向かう。
ニ「おじさん、今日も省エネでしたね」
「そうか?」
櫻「最後の収録分、開始20分は発言してないよ?」
「えっ……マジ?」
後ろを歩く翔くんを見ると苦笑いしていた。
相「俺なんかいっぱい喋ってもカットされまくりだよ?リーダー、ズルい!」
翔さんの隣で歩く相葉ちゃんが頬を膨らませて拗ねている。
ニ「相葉さんは、アメ車並みに燃費が悪いもんね」
後ろを振り返ってニヤリと笑った。
相「おい、バカにするなよ!」
逃げるニノに飛び付き、ヘッドロックした。
ニ「相バカ、離せっ!」
相「生意気な口を叩くヤツはこうだ!」
前屈みになるニノの髪をワシャワシャとする。
表面上はこの光景を微笑ましく見守っているが、裏では嫉妬心を持った俺が成りを潜めている。
櫻「何か、あった?」
いつの間にか隣にいた翔くんが心配そうに顔を覗き込む。
「ん?別に何もないよ」
櫻「もし何かあったら言ってね」
「うん、ありがとう」
言えるはずがない。
俺が男を好きだなんて……
それも相手がメンバーだなんて……
この恋に気づいたのは最近だけど、たぶんずっと前からニノが好きだった。
意識する前はどうって事ないスキンシップに今では胸の鼓動が悲鳴をあげて、それも出来なくなった。
もう、限界かもしれない。
他のメンバーとスキンシップを昔みたいに優しく見守るのも……
自分の気持ちを抑えておくのも……
でも、どうやって気持ちを伝える?
告白なんてした事がない。
ましてやニノと2人で食事なんてほとんどない。
急に誘うなんて不自然だ。
こんな事なら、今までのニノの誘いを断るんじゃなかった。
でも、今日はチャンスなんだ。
誕生日前にニノと会える最後の日。
何とかお祝いと託けて食事に誘うんだ。
今日の収録をサボってまで考えた作戦を絶対に無駄にはしない。
あとは2人になるタイミングを待つだけ。
「ありがとうございました」
観覧のお客さんに手を振って、スタジオを後にする。
収録も終わり、みんなで楽屋に向かう。
ニ「おじさん、今日も省エネでしたね」
「そうか?」
櫻「最後の収録分、開始20分は発言してないよ?」
「えっ……マジ?」
後ろを歩く翔くんを見ると苦笑いしていた。
相「俺なんかいっぱい喋ってもカットされまくりだよ?リーダー、ズルい!」
翔さんの隣で歩く相葉ちゃんが頬を膨らませて拗ねている。
ニ「相葉さんは、アメ車並みに燃費が悪いもんね」
後ろを振り返ってニヤリと笑った。
相「おい、バカにするなよ!」
逃げるニノに飛び付き、ヘッドロックした。
ニ「相バカ、離せっ!」
相「生意気な口を叩くヤツはこうだ!」
前屈みになるニノの髪をワシャワシャとする。
表面上はこの光景を微笑ましく見守っているが、裏では嫉妬心を持った俺が成りを潜めている。
櫻「何か、あった?」
いつの間にか隣にいた翔くんが心配そうに顔を覗き込む。
「ん?別に何もないよ」
櫻「もし何かあったら言ってね」
「うん、ありがとう」
言えるはずがない。
俺が男を好きだなんて……
それも相手がメンバーだなんて……
この恋に気づいたのは最近だけど、たぶんずっと前からニノが好きだった。
意識する前はどうって事ないスキンシップに今では胸の鼓動が悲鳴をあげて、それも出来なくなった。
もう、限界かもしれない。
他のメンバーとスキンシップを昔みたいに優しく見守るのも……
自分の気持ちを抑えておくのも……
でも、どうやって気持ちを伝える?
告白なんてした事がない。
ましてやニノと2人で食事なんてほとんどない。
急に誘うなんて不自然だ。
こんな事なら、今までのニノの誘いを断るんじゃなかった。
でも、今日はチャンスなんだ。
誕生日前にニノと会える最後の日。
何とかお祝いと託けて食事に誘うんだ。
今日の収録をサボってまで考えた作戦を絶対に無駄にはしない。
あとは2人になるタイミングを待つだけ。