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まだ見ぬ世界へ

第16章 決戦は山の日

【おまけ】


ピコーン…
ピコーン…
ピコーン…


「うるせぇ!」

止まらないLINEの通知音に、睡眠の邪魔をされる。


これが今日だけなら我慢できるけど、もう何日目だって話。


『ごめんって』

軽く謝るニノだけど、目線はスマホで返信をしている指は止まる気配がない。


ピコーン…
ピコーン…
ピコーン…


そして速攻の返信で通知音が鳴りまた響く。


「全く……誰だよ」

『潤くんからだよ』

「えっ?松潤?」

『そう』

パッとスマホをを俺に向けて見せた画面にはLINEのやり取り。

そして松潤の名前と見慣れたアイコン。


「まさか、昨日もな訳……」

『潤くんだよ。ここ暫くはずーっと潤くんからのLINE攻め』


ピコーン…
ピコーン…


止まる気配がない通知音だけど、松潤からだと知ると何も言えない。


「なんか、仕事の話?」

『ううん、愚痴だよ愚痴。まぁ、俺からしてみれば可愛い嫉妬かな?』

「嫉妬?」

『あなたにも原因はあるのよ?』

「はぁ?」


俺、別になにもしてないけど?

そもそも家に絶賛、引きこもり中。


『翔さんと相葉さん、今オリパラのナビゲーターしてるでしょ?そのやり取りがファンの間で『櫻葉の絡みが……』って盛り上がってて、それで潤くんが拗ねちゃってるの』


確かにメンバー同士が絡む機会は減った。

だからこそ、共演となると盛り上がる。


『それに少し前に、大野さんと翔さんのLINEのやり取りのエピソード。あれも『久しぶりのお山だ!』って大盛上がり。宥めるの大変だったんだから』

ぷーっとわざとらしく頬を膨らまして拗ねて見せるニノ。


いやいや、俺のせいじゃなくない?


にしてもそんな些細なこと……って言ったら松潤にキレられるかもしれないけど、嫉妬しちゃうなんてなんか可愛いな。


あ、そういえば……

同じ様な事が何年か前にあったよな。


それに、今日って確か……


「なら今日は山の日だから、俺と翔ちゃんの話題で盛り上がってるのかな?」

『えっ?』

ピクッとニノの身体が震えると、スマホをフローリングに落とした。


ここにも、可愛いヤツがいた。



















潤くん、ありがとう♡


ピコーン……


は?えっ?なに?ニノだけ、ズルいぞ!


【end】
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