まだ見ぬ世界へ
第12章 愛を叫べ
【櫻井side】
楽屋に戻り、定位置に座ると本番前に読みきれなかった新聞の記事に目を通す。
チラッと左隣を見ると、ニノが左足の靴底をこちらに向けてゲーム中。
それを見るたびに、悔しい気持ちが今でも込み上げてくる。
何であの時、間違えたんだって。
誰よりもニノの事を理解してると伝えられるチャンスだった。
隣で腕組が同じだって自慢する相葉くんにどうしても勝ちたくて焦ってしまった。
いつもの冷静な俺ならこんなミスしない。
やっぱりニノは俺を狂わせる。
俺が男を好きになるなんて……
メンバーに恋するなんて……
ニ「どうしたの?眉間にシワが寄ってる」
「……えっ?」
ニ「何か、難しい記事でも読んでるの?」
俺の身体に寄り掛かりながら開いている新聞を覗き込んでくる。
左半身に神経が一気に集中する。
何気ないスキンシップや触れ合いが多いニノ。
そのたびに舞い上がりそうな気持ちを必死に抑えて平然を装う。
これが結構、重労働。
でも、ニノの近くにいられるならいくらだって耐えられる。
だけどこれ以上の重労働がある。
他のメンバーに対するスキンシップや触れ合いを見ると、やっぱりいい気分はしない。
ニノから引き剥がしたいという衝動を必死に抑え込む。
でももう……限界だ。
俺だけのニノになって欲しい。
しかし、道程は前途多難。
俺の予想が間違っていなかったら、ライバルは3人。
それも強敵揃い。
ニ「翔ちゃん?」
小首を傾げて心配そうに俺を見る。
ヤバい……可愛すぎるだろ。
「この記事、読んでたんだ」
たまたま目に入った環境問題の記事を指差した。
ニ「どれどれ?」
記事の部分に前のめりなった瞬間、さりげなく新聞を広げた。
誰にも邪魔されない、2人だけの空間。
ニノを見つめるのは俺1人。
これからもそうであり続けたい。
綿密な計画を立てている時間はない。
敵が『告白』という名の攻撃を仕掛けてくる前に……
決行日は、今日。
食事に誘いだし、告白するんだ。
楽屋に戻り、定位置に座ると本番前に読みきれなかった新聞の記事に目を通す。
チラッと左隣を見ると、ニノが左足の靴底をこちらに向けてゲーム中。
それを見るたびに、悔しい気持ちが今でも込み上げてくる。
何であの時、間違えたんだって。
誰よりもニノの事を理解してると伝えられるチャンスだった。
隣で腕組が同じだって自慢する相葉くんにどうしても勝ちたくて焦ってしまった。
いつもの冷静な俺ならこんなミスしない。
やっぱりニノは俺を狂わせる。
俺が男を好きになるなんて……
メンバーに恋するなんて……
ニ「どうしたの?眉間にシワが寄ってる」
「……えっ?」
ニ「何か、難しい記事でも読んでるの?」
俺の身体に寄り掛かりながら開いている新聞を覗き込んでくる。
左半身に神経が一気に集中する。
何気ないスキンシップや触れ合いが多いニノ。
そのたびに舞い上がりそうな気持ちを必死に抑えて平然を装う。
これが結構、重労働。
でも、ニノの近くにいられるならいくらだって耐えられる。
だけどこれ以上の重労働がある。
他のメンバーに対するスキンシップや触れ合いを見ると、やっぱりいい気分はしない。
ニノから引き剥がしたいという衝動を必死に抑え込む。
でももう……限界だ。
俺だけのニノになって欲しい。
しかし、道程は前途多難。
俺の予想が間違っていなかったら、ライバルは3人。
それも強敵揃い。
ニ「翔ちゃん?」
小首を傾げて心配そうに俺を見る。
ヤバい……可愛すぎるだろ。
「この記事、読んでたんだ」
たまたま目に入った環境問題の記事を指差した。
ニ「どれどれ?」
記事の部分に前のめりなった瞬間、さりげなく新聞を広げた。
誰にも邪魔されない、2人だけの空間。
ニノを見つめるのは俺1人。
これからもそうであり続けたい。
綿密な計画を立てている時間はない。
敵が『告白』という名の攻撃を仕掛けてくる前に……
決行日は、今日。
食事に誘いだし、告白するんだ。