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まだ見ぬ世界へ

第16章 決戦は山の日

『んっ…ああっ、いいっ!』

「声、抑えろっ…て」

『やぁっ、だって…無理…っ!』

俺の上で揺さぶられているニノ。

「仕方ないな……」

『んんっ、ぅふっ…はぁっ、んっ!』

俺は起き上がると、ニノの口内の舌と甘い喘ぎを絡めとる。

『んあっ…ダメっ、もう……』

俺を見下げる潤んだ瞳。


『ああっ、しょ…翔っ、んんんっ!』

一段と大きく可愛く啼いた松潤の声は一瞬でぐぐもった声に変わり、それ以降は聞こえなくなった。


あっちは終わったな。


「ニノも……イきたい?」

コクコクと何度も頷く。

「声、我慢しろよ…っ」

『んぁっ…だっ、んんん…っ』

一段と激しく腰を突き上げると、必死に口を手で覆って声が漏れるのを抑える。


その健気な姿、堪らない。


『最後…っ、キス…して……んっ、んんんんっ!』

望みを叶えるとニノは俺の腹を熱で濡らし、その締め付けで最奥に熱を放った。


俺に寄りかかるニノからは、規則正しい吐息が聞こえてくる。


ヤバい、意識飛ばしてる。

調子乗って、中出しもしちゃた。


俺はゆっくりとソファーに寝かし、中から自身を抜き取った。

『んっ…』

一瞬、甘い声が聞こえたけどまた規則正しい吐息に変わった。


『タオル……いる?』

一足先に身なりを整えた翔くんが、俺にタオルを差し出した。

「ありがと」

遠慮なく受け取ると適当に身体を拭いた。

「松潤は?」

翔くんが指差す先には、ニノと同じように規則正しい吐息を漏らす松潤が寝ていた。

『タオル、濡らしに行く?中に出しちゃったから……』

「俺も」

急いで服を着ると、俺たちはお手洗いに向かった。


『ヤバかったね』

「うん、あれは……ヤバい」

自然に感想が口から漏れる。


そして翔ちゃんの男前な顔が崩壊していった。


お互いに素直にならない恋人を嫉妬させて可愛くしようと思いついたこの計画。


案外、上手く行くもんだな。

でも楽屋でとは……嬉しい想定外。


「ねぇ、翔ちゃん」

『なに?』

「楽屋の鍵閉まってたけど……かけた?」

『ううん、かけてない』

「そっか」

誰がかけたんだろう?















『上手くいったな』

『ふふっ、いったね』


たまには恋人が作ってくれた理由で、激しく求めるのも悪くないよね?


【end】

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