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友達のままがいい

第5章 (過去)社会人

それから則ちゃんとは月1ペースで飲みに行くようになった。
一緒にいて楽しいし、やっぱり則ちゃんが好きなんだと思い知らされる。
だからと言って告白するつもりはない。
則ちゃんが友達として私に傍にいてほしいと口にしたあの時から、今の関係を崩すきはなかった。
友達だったら一生傍にいられる。
則ちゃんが苦しい時、悲しい時、一番の理解者として死ぬまで傍にいることができる。
それでいいと思っている。
何があってもそばに居られる友達という立場が則ちゃんの傍にいられる最強の方法だと思っていた。
だけどフトした瞬間に無性に寂しさに襲われる。
理由がないと会えない関係が本当に良い関係なのかと思う時もある。
だけど則ちゃんは私とは友達が言いという。
だったらそれを突き通すしかない…
則ちゃんの傍にいるには則ちゃんが思う関係じゃなければ傍にはいられない。
そう自分に言い聞かせるしかなった。
だけど、それが大きな間違いだと教えてくれた人がいた。
それは私が一度は傷つけてしまった人、慶介だった。

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