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友達のままがいい

第4章 (過去)高校生

則ちゃんのいない高校生活は暗闇の中にいるように楽しくはない。
笑っていても、ぽっかりと心に穴が空いたように虚しいだけで、無理やり笑顔でいるのも疲れて笑わなくなった。
最初の頃はみんな気にしてくれていたけど、時間がたつにつれて誰も気にしなくなり、だんだんと私は一人でいる事が多くなった。
そんな私に彼は気が付かない。
彼女といつも楽しく過ごしている則ちゃんは、私の変化に気が付きさえしない…
また、彼の視界から私は消えた。


――――― あ~…あの時と同じだ…


と中学2年の夏頃を思い出した。
あの時は急に大人っぽくなって話づらかったと後から教えてくれたけど今回は違う。
彼女に夢中で私の事なんて眼中にはない。
だけど救われる部分もあった。
今回はは則ちゃんが彼女のクラスに行くから2人が仲良く笑っている姿をみせつけられることはないけど、たまに二人の姿を見かけると胸が痛くなり、学校に行くのが苦痛になる。
だけど、そんな私を見ていてくれる人がいた。

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