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いつもの穏やかな口調で語るけど、とても悲しそうに聞こえ涙があふれてくる。

「…ち…がう…」

「じゃあ、なんで泣くの？？うちに来たらこうなること分かってたでしょう？…何もないと思ってた？？…拒むってことはそういうことだよね」

「…ち…がう…」

「違わないだろう！！拒むってことはそう言うことだ！！」

初めて荒げる声に、泣いていた涙も止まった。
慶介は顔を歪ませ、私を拘束している手を放して大きく深呼吸をした。

「…もう帰って…これ以上一緒にいたら酷いことしそうだから…冷静でいられるうちに帰って」

私から離れると黙って部屋を出ていった。
残された私は起き上がることもできずに声を出して泣いた。
どんなに悲しくても時間がたつと涙は止まり、帰れと言われても帰る気になれず考える。
慶介の私を見つめる瞳が怖いとも思った。
その反面悲しそうに見えた。