俊光と菜子のホントの関係
第11章 『一旦距離を置きたい』
「菜子、どうどう。落ち着きなさいな。淡い水色のパンツが丸見えてるわよ」
明里はのたうち回る私をそっと引き寄せて膝に埋めさせると、まるで全てを受け入れてくれる聖母みたいに、ヨシヨシと優しく宥めてくれた。
「うわーん。明里ぃー、落ち着いていられないよぉー。
だって、あろうことか私……俊光君とのオーマイガーなことを考えちゃったんだよ!?」
私はオーマイガーな想像をしてしまったという罪的なことをザンゲして、聖母・明里にガッツリすがる。
「は? オーマイガー? ……あぁ、さっきのエッチビデオのことね。
ていうかアンタ逆に、今までそのオーマイガーなことを考えたことがないのね」
「やだぁっ、ないよぉっ! あんなことを……はうっ!」
身に異変を感じたら、ビクンっと震え上がっちゃった。
「わっ。急に起き上がったりして、今度は何よ?」
「うぅっ……。また例のムズムズウズウズが復活してきちゃったみたい。しかも今までよりも倍にっ……。どうしよー、すっごくたまらないよぉーっ」
その症状を抑え込むように自分を強く抱きしめた。でも一向に治まらないのぉー、うぅ……。
「はいはいヨシヨシ。たくっ、どんだけピュアなのよー」
「だってぇー……」
もうどうしたらいいかもわからなくてベソベソしていると、
「……あらあらぁ? 菜子ったらぁ、なーんか泣いちゃってる系?」
エリナがのんびりマイペースに、部屋へと戻ってきた。