俊光と菜子のホントの関係
第15章 『兄チョコに隠されていた想いに……』
「あのさ、」
『うん……』
「お……俺も……」
『……え?』
「俺も…………
菜子のことが――大好きだよ……」
『…………とっ……俊光君っ……』
言っ……た。
伝えた瞬間、目に熱いものが込み上げてきて視界を揺らす。
聞いた菜子は、声からして驚いているみたいだった。
……伝わったのか?
たぶん……まだ伝わりきれてない。
菜子はきっと『妹として大好きと言ってくれたんだ』としか捉えてないと思う。
この『大好き』の意味をハッキリと言わないと、
菜子に本当の想いが伝わらない。