俊光と菜子のホントの関係
第15章 『兄チョコに隠されていた想いに……』
「はっ……? 何で?」
全くもって意味不明。だってこれ、一晩中充電してたんだぞ。それに今日は……ていうか、普段からそんなにいじらないから、充電がカラッポになるってことは滅多にない。なのに、なんで……
いや……待てよ?
昨夜の寝る前の行動を、よくよく思い出してみた。
俺は、スマホに充電器を挿し込んだ。それを枕元に置いて寝たんだ。それは間違いない。
だけど……あれ?
その先の、電源プラグ…………
「あぁっ……!」
そうだった。俺……スマホに充電器を挿しただけで、
電源プラグをコンセントに入れるの……忘れてた……。
まっ……マジかぁーーーーっ!!
ピーとなった原因を突きとめた途端、身体中の気がみるみると抜けていき、ヘナヘナと力なく座り込んで愕然……。
やがてスマホは、ピーも電池マークも消えると完全にブラックアウトし、
俺と菜子を繋いでいた線を、無情にプツリと切断した。