俊光と菜子のホントの関係
第15章 『兄チョコに隠されていた想いに……』
――その一方で。
「…………」
「菜子ぉー、電話終わった?」
「あ……明里……」
「もう三人とも、大分歩いて行っちゃってるよー」
「うん……」
「晃(ひかる)達と合流するまでもうちょっと時間あるから、近くのフタバにでも入ろうかって言ってるけど」
「……明里」
「ん?」
「ごめん。私――俊光君とこ行ってくる」
「……え? 俊光さん、とこ……?」
「うん。だから、先に行っててっ!」
「え、ちょっと待っ……な、菜子ってばぁーーっ!!」
―次話へ続く―