俊光と菜子のホントの関係
第20章 『大好きだから……』
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お風呂からあがりたてホカホカの私は、リビングのソファーでくつろぎながら、マグカップに注いだオレンジジュースを、ぐびぐびぷはぁと気分爽快に飲んだ。
「かぁーっ、きくぅー。お風呂あがりのオレンジジュースって、なんでこんなにも体に染み渡るんだろー」
なんて、つい大きい独り言を言っちゃったりして。えへへ。
今リビングにいるのは、私一人だけなんだー。
私が帰ってきてからお風呂に入る前まで一緒に楽しくお話をしていたお父さんとお母さんは、今日もお仕事でお疲れらしく、寝る準備を整えると、早々におやすみなさいをした。
んで、私と入れ替わりでお風呂に入った俊光君は、今も入浴中。耳をすますと、遠くの方からシャワーのシャーッという音が、かすかに聴こえてくる。
「はぁー……俊光君……」
俊光君が出してるシャワーの音を聴いてるだけでも、幸せを感じてたまんなくなっちゃうなんて。私ってどんだけ俊光君のこと好きなんだろー。と、一人でデレデレしながら、空になったマグカップを俊光君に見立ててぎゅうっと抱きしめた。
今日のことは、何回思い返しても夢としか思えないよぉ……。
バレンタインデーに気合いの入った兄(本命)チョコあげてからの、図書館でまさかの両想い。
そんでそんで、夜の帰り道に、キレイなお月様の下で、キスまでしちゃたりしてっ。
ひゃあーっ。もうどうしよー。ちょこっと思い出すだけで、気持ちがふかふかしてあったかくなってモコモコと膨らんできちゃう。……って、このルームウェアを着た時の感想みたいだけど。