俊光と菜子のホントの関係
第22章 『真夜中のオーマイガー』
「俊光君っ、見すぎーっ」
「いや、見すぎるって。キレイなんだし」
「キレイ……ほ、ホントぉ? 俊光君は、大きいの嫌じゃないの?」
菜子は自分の胸にコンプレックスを抱いているから、気にするんだろうな。でも俺は――
「嫌じゃない。実は俺は、大きいのが好きだ。ていうか、お前の胸が好きだ。だから隠すな。どかすぞ」
「ひゃあっ」
本心をキッパリと言いきったら吹っ切れて、俺は半ば強引に菜子の両腕を解いた。
再び晒されたキレイな胸を、右手で優しく撫でる。
「う……んっ……」
俺も初めてで、触れ方が手探り状態だけど、それでも菜子は、可愛くも色のある反応を見せてくれる。
「うー……恥ずかしいよぉー……」
両手で真っ赤な顔を覆っても、俺がそれもすぐに解く。
「顔も隠すなって。キスが出来ない」
「んんっ」
唇を合わせながら胸をまさぐると、口の中で菜子が声をこもらせる。耐えるように、俺の肩にもしがみついてくる。
なんか……意地悪を通り越して、菜子を辱しめている気分になってきた。
だんだんといやらしい方向に気持ちが傾きかけたところで、淡い桜色をした先端部分に、不意に指が当たると、
「っ、はひょおっ」
気が抜けてしまいそうな、間の抜けた声がした。
は…………『はひょおっ』?
「ぶっ……! くくくっ……!」
「もーうまたぁっ! いちいち笑わないでってばぁっ!」
「『はひょおっ』なんて、笑うなって方が無理だろ。はははっ」
「俊光君が敏感なところを不意に触るからでしょーっ」
「悪かったって、怒るなよ」
「怒るなって方が無理だってばぁっ」
はぁーあ。いやらしい気持ちが昂っても、すぐに解毒されて、普段の兄妹(俺達)に戻っちゃうよな。