俊光と菜子のホントの関係
第22章 『真夜中のオーマイガー』
「……ごめん、菜子。服の上からじゃなくて、もう直接肌に触れたい」
「ふえっ……あっ、うそっ。ちょ、待――」
菜子が『待って』を言い終わるよりも先に、ルームウェアのパーカーのチャックを下ろして前を開く。そのまま、中に着ていた長袖Tシャツと、そのまた下に着ていたインナーのキャミソールを一緒くたに掴んで、そっと託し上げると……
胸からヘソ辺りまでの素の肌があらわになった。
「あ……」
「やぁっ……」
俺は誰が見てもわかりやすく全身がコチンと固まり、菜子は恥じらって顔を反らした。
お日様をたくさん浴びたような、健康的でクリアな橙色をした玉の肌は、隠されていた部分でもそうだった。明るくて眩しいのに、目は細めるどころか見開く一方。
肉付きのいい体のお腹周りは、くっきり括れているとは言えないけれど、程よいふっくら感に、なんだかほっこりしてしまう。
それよりも何よりも、菜子のヤツ……胸の形がとんでもなくキレイだ。
仰向けに寝ていても、胸は横に流れることなく、ハリと弾力で半球状の形をキープしている。先端部分は、暖かな春に生まれたという菜子らしい、淡い桜色。
俺は……こんな胸のキレイな妹と、一つ屋根の下をずっと過ごしてきたのか。
そして、俺は去年……こんなキレイな胸を、両手で『ムニッ』と鷲掴みしてしまったのか。
これにこそ『ははぁー』って頭を深々と下げないと、だろ。
完全に目も心も奪われていたら、菜子がキレイな胸を腕で隠してしまった。