俊光と菜子のホントの関係
第28章 特別編『菜子の誕生日お祝いデート(後編)』
「菜子っ」
「はひっ」
「こうなったら、一気に行くぞっ」
「ふえっ? 一気って……え、えっ? 俊光君、ちょっと待っ――」
「せぇーのぉーっ!」
「っーーーー!!」
腰を強く打ち付けて、一気に押し込んだ。
…………は……入っ、た……。
わざわざ目で確認しなくてもわかる。俺のが全部、菜子の中にちゃんと入り込んでいるのが。
気持ちいい意味で、とても窮屈で、とにかく熱い。
もしかしたら、若干イッてしまったかもしれない。体がビクビクしているし、頭もクラクラで、目もチカチカしている。
一方、一気に押し込まれた菜子はというと……
左手だけじゃなく右手もピンと伸ばして、バンザイをしていた。
目を固く閉ざし、顔の中心にシワを寄せているのを見ると、『わーい、入ったー!』と歓喜したバンザイではないことがわかる。
「おい、生きてるか?」
「うう……一瞬死んだかも」
だよな。
そういやさっきも、初めてイッた時に、『一瞬死んだかと思った』って言ってたよな。
俺、菜子に死ぬ思いをさせてばかりで、全然優しく出来てないし。