月が綺麗な夜は。
第1章 歪んだ二人
高杉は銀時と似て素直ではない。
好いている奴に自分から想いを伝えるなんて
きっとせん。
わしと銀時の関係を知っているなら尚更
自分の気持ち等伝えるはずが無い。
それなのに、わしは、
何かある度に高杉の艦に乗り込んでは
銀時の話を聞かせていた。
わしが高杉の立場なら我慢ならんことをした。
だから高杉はあんな事を…
わしに本音は明かすことは出来んが、
身体だけの関係でもと…
わしは、知らん間に高杉を追い込んでいた。
少し考えれば分かった事じゃ。
じゃが、銀時を取られたくない一心で
冷静さを無くしていた。
「わしはなんて事を...」
銀時と高杉への罪悪感で押し潰されそうになる。