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愛って、ほんとにいいものですね

第1章 愛って、ほんとにいいものですね

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 「おじさま?」
 「はい。
  ああ、
  ごめんなさい」
 「いえ」
 「その人は、
  一文字の、恵さんというのですが、
  漢字は嫌いと、
  サインも、めぐみと書いていました」
 「それで、驚かれれたん、
  あっ、
  驚かれたのですね」
 「そんなに、
  敬語でなくてもいいですよ」
 「はい。
  あっ、
  いいえ」
 おじさまは、また、あの素敵な笑顔で、にこっとされました。
 それから、いろいろと、そしてたくさん話ました。
 「もう、
  1時間もたってしまいましたね。
  ごめんなさい」
 「いえ。
  べつに、急いではないんです。
  さっきは、
  その…」
 「どんな人間かわからないから、
  ですね」
 「はい。
  あっ、
  いいえ」
 「あははは」
 と、大きな声で、お笑いになりました。
 なんと、それから2時間も話しました。

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