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それが、愛なんだね

第1章 それが、愛なんだね

         4

 そのときから、セックスをする仲になるまで、三か月くらいしか、かからなかった。
 皐月も、はじめて会ったときから、彰を、いい人だとは思っていた。
 恋をするには、いい人というのは、邪魔にもなるが、大事なことにもなる。
 その、いい人が、こんないい人と、いつも一緒にいたい、と思うのが、恋である。
 皐月は、セックスの経験はあった。
 でも、あまり、楽しいセックスではなかった。
 恋人なんだから、しなくては悪いと思ってするセックスだった。
 だから、彰が、皐月のなかに入るまで、身体中にキスしてくれて、性器にもキスするので、びっくりした。
 びっくりしながらも、嬉しかった。
 わたしを、ほんとに好きなんだわ、と。
 そして、それが、とんでもなく気持ちいいので、それにもびっくりした。
 それまでは、男性のものが入っているのが、気持ちいいなと思いはじめたときには、もう終わりだった。
 だから、彰とのセックスに、溺れた。
 溺れたとは、表現が悪いかもしれないが、溺れたとしか言いようがないくらい、彰と、セックスを、したくてしたくて、たまらないのだ。
 彰は、皐月が、パジャマを着ているときから、身体中を撫でてくれる。
 乳首や性器という、敏感なところだけでなく、身体中なのだ。
 そして、裸になってからも、また身体中を撫でてくれて、舐めてくれる。
 皐月が、
 「彰さん、
  気持ちいい」
 と言ってからが、長い。

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