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　　　　　　　　　１１

　直さんが、いつのまにか、わたしを抱いて、
　「瞳ちゃん」
　「はい」
　「アイちゃんに、
　　入るね」
　「うん」
　直さんは、わたしを、優しく抱きしめてくれて、膝を立ててと言った。
　直さんのものが、アイちゃんに入ってくる。
　だけど、少し入ったところで、止まった。
　「瞳ちゃん、
　　このまま待つね」
　と言って、優しくキスしてくれる。
　少しといっても、直さんのものが入っているのはわかる。
　たぶん、処女膜に届かないところで、止まってくれているのだ。
　そういえば、処女膜を言い換えるのを、忘れていた。
　こんな状態なのに、そんなことを思い出した。
　直さんは、わたしが、この状態を、当たり前のことと思うようにしてくれているんだ。
　そう思ったとき、
　「瞳ちゃん、
　　きょうは、
　　ここで終わろうか？」
　「えっ？」
　「このまま入れば、
　　痛いよ」
　「直さんは、
　　それでいいの？」
　「瞳ちゃんが、
　　一番いいようにしたいの」
　「嬉しい。
　　けど…」
　「けど？」
　「すこし、
　　物足りないような…」
　「そう思ってくれるのを積み重ねて、
　　瞳ちゃんが、
　　痛くてもいいから、
　　ほしいと思ったとき、
　　全部入るよ」
　「うん」
　「きょうは、
　　まだ、そう思わないだろう？」
　「うん。
　　痛かったら、
　　嫌だなぁと、
　　思ってる」
　「だから、
　　きようは、ここで終わって、
　　あとは、
　　次にしよう」
　「直さん。
　　優しい」
　「じゃあ、
　　離れるね」