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愛のことば

第1章 愛のことば

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 直さんの言葉が、それから、ずっと、わたしを、悩ませた。
 直さんは、いい人だし、一緒に食事をするのは楽しい。
 直さんとなら、セックスしてもいいかな、とは思う。
 でも、それは、直さんの言う「私でも」だろう。
 わたしに、誰かが、瞳さんでもいいから、と言ったら、何のことであれ、嫌な気持ちになる。
 直さんの言っているのは、そういうことなのだ。
 そんな悩みは悩みとして、直さんとは、その後もデートした。
 そのなかで、性の話がでた。
 そのとき、オブラートに包んでくれたら、嬉しいと言ったのだ。
 「じゃあ、
  一つひとつ、言い換えてみようか」
 「うん」
 「まず、
  瞳ちゃんの、あそこは、
  アイちゃん」
 「アイちゃん?」
 「瞳ではないかもしれないけど、
  目のアイ。
  これなら、かわいいだろう」
 「アイちゃんか」
 「次に、
  おっぱいは、
  マシュマロ」
 「それ、いい」
 「ルビーは、
  わかるね」
 「マシュマロの…」
 「ダイヤは?」
 「わからない」
 「愛しあうとき、
  一番輝くところ」
 「あっ、」
 「そう。
  まさに、ダイヤモンドだ」
 「はじめてのとき、
  はばんでいる門番は?」
 「門番?」
 「膜」
 「あっ」
 「なんて言おう」
 「うーん」
 「次までの、
  宿題」
 「えーっ」

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