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愛は、メロディにのって

第1章 愛は、メロディにのって

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 食事をするのが、それから何回か続いた時、わたしは、思い切って、望さんの誕生日である来週の水曜日に、わたしの家に来てくださいと誘いました。
 「滝川さん。
  来週の水曜日は、
  お誕生日ですよね。
  わたしの家に来てくれませんか」
 「えっ」
 「あまり上手ではないですが、
  わたしの手料理で、
  お祝いをさせてください」
 「ありがとう。
  嬉しいな。
  そうさせてもらいます」
 タンシチューをメインに、和・洋の総菜を4皿と、スポンジケーキに生クリームでコーティングしたケーキも作りました。
 望さんは、ほんとに嬉しそうに食べてくれました。
 食後のコーヒーを飲んでいると、
 「いままでで、
  一番嬉しい、
  誕生日でした。
  先生、
  ありがとうございます」
 「先生は、
  嫌です」
 「うん。
  照れてるんで、
  そう言ったんです」

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