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愛はあふれる

第1章 愛はあふれる

         19

 優さんは、きょうは気持ちよくならないと思うよと言ってたけど、奥で押してくれるとき、思わずアンと言ってしまうような気持ちよさがあるし、入り口で回してくれるときは、鼻声でウーンと言ってしまうくらい気持ちいい。
 優さんでも、間違うことがあるんだ。
 優さんのあれはすごく固いのに、目はすごく優しい。
 あたしがいままで見たなかで、一番優しい目をしている。
 その優しい目で、あたしをじっと見ながら動き続けている。
 「優さん。
  気持ちいいよ」
 「ほんとに?」
 「うん。
  そんなにすごくはないけど」
 「優希ちゃん、
  よかったね」
 「うん。
  優さん、
  あたし、
  嬉しい」
 優さんは、それからも、ゆっくりゆっくり動き続けてくれた。
 奥で優しく押して、入り口でゆっくり回しながら。

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