土壇場の恋・あなたならどうする?
第3章 先の見えない暗闇で
ちゃんと就活しなきゃ。
毎日そう思う。
だけど身体が言う事をきかない。
ここ数日、絶えず身体がだるいし、
寝つきも悪い。
やっと眠れたと思ったら夢見が悪くて
すぐ目が覚める。
そろそろ限界なのかな……。
固く冷たい公園のベンチにだらしなく
寝転がったまま
くすんだ空を見上げていると、空虚な心の中に自然と
絶望的な言葉が浮かんでくる。
いっそすっぱり死んじゃおっかな。
そしたらもう ――
寂しくもないし、苦しくもないから
それはそれでいいじゃん。
自分が今死んだって何日も
ううん、きっと何週間……何ヶ月も
誰も気づいてなんかくれない。
もちろん悲しむ人なんていない。
もうどうだっていいや。
そう思った時、この近辺で一番高いビルが
ふと視界に入って。
俺は引き寄せられるよう、そのビルへ向かって
歩き出していた。