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愛は育つ

第1章 愛は育つ

         11

 「セックスも同じで、
  したくて、
  したくて、
  たまらなくなるのが、
  本当なんだ」
 「そうかもしれません」
 「ただ、
  セックスの場合、
  自分一人では、
  そうなれないから、
  私が手伝ってあげるね」
 「それを、
  わたしに」
 「そう。
  心をこめて」
 「嬉しい」
 先生はそれから、わたしの全身を撫ではじめた。
 撫でるというより、指先で触れるか触れないかという、微妙な触り方だった。
 そのあいだ、乳首にチョロッと触り、あそこにサッと触り、クリトリスをうえからポンポンと軽くたたく。
 それを、全身を触りながら、何度も何度も、くりかえす。
 わたしはそのたびに、「アン」と声をあげていたが、だんだん喉の奥から絞り出すような声で「ウーン」と言いはじめた。
 先生の肩においていた手を、背中にまわし、力がはいってきて、先生に抱きつきたくなった。

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