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愛は育つ

第1章 愛は育つ

  愛は育つ

                   双葉 如人


         1

 わたしは、ずっとセックスに興味があったのだけど、まだ、したことはなかった。
 でも、豊先生に、セックスの気持ちよさを教えてもらって、セックスが好きになった。
 そのきっかけは、真澄と話しているうちに、セックスの話題になったとき、
 「優しく教えてくれるように、
  セックスをしてくれる人はいないかなぁー」
 と、つい言ってしまった。
 「花子。
  そんな人がいたら、
  ほんとに教えてもらう?」
 「ほんとだよ。
  でも、
  人柄も安心できる人ならよ」
 「いるよ」
 「ほんと?」
 真澄が言うには、真澄が中学生のとき通っていた塾の先生が、セックスは女性が気持ちよくなるためのものだ、という考えの先生らしい。
 そんな先生なら、優しくセックスをしてくれるかもしれないと思ったが、すぐに言うのは、なんだか飛びつくみたいで恥ずかしかったから、そのときは黙っていた。

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