無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

　　　　　　　　　４

　それから、本を借りに、勉さんの家に何度も行った。
　紅茶が食事になり、そのうち、本を借りるためなのか、勉さんに会いたいのか、いつのまにか、わからなくなった。
　そう、わたしは、勉さんが、好きになっていったのだ。
　勉さんも、わたしを好きだと言ってくれた。
　そんなにカッコイイというわけではないんだが（勉さん、ゴメンナサイ）、なんというか、大人という感じだった。
　こんなに好きなんだから、セックスをしてほしいと、思うようになった。
　勉さんも、そう思いはじめてくれたようで、ある日、
　「菜緒ちゃんを、
　　愛したい」
　と言った。
　「もう、
　　愛してくれているんじゃないの」
　勉さんは、なぜか慌てて、いやとか、あのとか、そのとか、しどろもどろ。
　ははーん。
　このへんは、おじさんだ。
　「ラブホテルが、
　　いいな」
　と、わたしが言うと、勉さんは、飲んでいた紅茶を噴き出した。
　勉さんは、シティホテルか勉さんの家で、と言ったのだが、勉さんに、初めてだから、優しく愛してくださいねと言ったら、もちろん、初めてのときも、そのあとも優しくするよ、と言ってくれた。
　それで、嬉しくなって、勉さんとセックスできるのなら、楽しくできるほうがいいと思って、ラブホテルにいってみたいと言った。