
世界の中で
第2章 世界の夜
意味と夢と命を集めて、作られてしまったこの体は
終わった命を蒸し返す機械らしい………
この身体は何処かの誰かさんに造られた機械の身体だから、死ぬことは許されていない
【これは彼の昔のお話】
自身の身体は時にはご主人の精処理に
時にはご主人のサンドバッグに
時にはココロを救う為に使われてきた
僕を愛してくれた人一人は涙を流して、「また会いたい…」と呟いてくれた
街の終末実験は、【機械が何処まで精処理に耐えられるか】
昨日時点で予想通りグダグダ過ぎて、機械の身体でもこの魂はその時点でボロボロになっていた
もう諦めよう…
次の二人は 街の隙間で、そんな灰色の夢見てた
期待ハズレの車線の先で、小さな身体はまた飛び散った
泣き叫ぶ少女を目醒め無い僕は見ていた
秒針は進みだすのを止めて、世界もろとも眩みだそうとする
それでもこの夢は終わらない
疲れたのに終わらせてくれない世界の意地悪
