テキストサイズ

こいぐるい

第1章 おんな


『だめって…こんなとこで…』


朝露があちこちで煌めいていた。



「いいじゃん…ガマンできないんだって」



アスファルトは冷たかった。

ふくらはぎ、お尻、壁に着いた背。

服の厚みを通り越して

肌を一気に冷やされる。


『でも…あの…』


彼の腕を掴んで、一定の距離を保つ。

それ以上近づかれたら、防げない。




「こんなにかわいいのに、ムリ…」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ