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こいぐるい

第1章 おんな


待って
は遅かった。

酔いが回った体では、力なんて入らない。


やすやすと壁を超えられ

ユキノの口は塞がれた。



『っ…!』




微弱な抵抗。

それは寧ろ肯定に等しいのかもしれない。



ちゅ…

ちゅく…



あたたかい


あたたかくて、心地も良い。




『ヒロ…シ、…』







素敵だ。








この人は

なんて素敵なんだろう…

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