
こいぐるい
第1章 おんな
正直言うと、ショックだった。
カワイイ なんて言葉でノせて、いい気分にさせるだけさせて、結局自分の欲の事しか考えてないのか。って
違う違う。違うのよ!
私が思ってる理想とは違うのよヒロシ!!
《結局舐めたの?》
『…yes』
あたしの理想は、まだその時は、キスで留めておいて欲しかったの…!
その先といっても、せめて胸を触るくらいまでに留めておいて、欲しかったの…
『かなり強引に、舐めさせられた』
《まーーったくぅー》
掴まれていた頭を、強い力で押さえつけられて
ちょっとだけ怖いなとも思ったけど…
《2人でどっか抜け出したと思ったら、そんなことしてたのねー》
『だってあんなシチュエーションは…そら何か起こりますでしょーよ!』
作り置きしてあるカレーを取り出す。
コンロの上に乗せ、点火。
チロチロと見える火の先を目で追いながら
ふと週末のことを思い出す。
