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惰性同棲

第2章 惰性同棲


「マジで止まって…あぁっ…やば…」

逃げたくても腰を掴まれていて、全く動けない。
「もう一回…イケるやろ?」

連続イキには体が慣れていなくて、本当に文字通り「壊れそう」になる。

だらしなく喘ぎながら首を横に振るけど、辞めてくれるはずもなく。

「んー、イク…。一緒に、な、イこっ…」
カイトの息がとても荒くなっている。話している最中にも喘ぎ声と吐息が混ざったような声が出ている。

「あっ…あかん…出る…イクッ…イク…」
同じタイミングで私もイッた。頭が真っ白になって、力が完全に抜ける。

「精液とまらんっ…ああ…やっば…ちんぽ抜けへん、締まり良すぎて」
カイトが腑抜けた私の頬に優しくキスをする。
何故か私の目からは涙が流れた。辛いわけでもなく、なんだか寂しくて。

カイトが体を起こしてソファの端に座る。私は胎児のように足を曲げて深呼吸を繰り返す。乱れた呼吸をゆっくりゆっくり整える。

「気持ちええわ…ああーっ…ふぅ」
カイトは賢者タイムに入るとそこそこ冷たい。
私も特になにも求めていないけど、この時間に色々と考え込んで辛くなる。

「カイト…手、だけ繋いでて」
ゴツゴツした大きな手が、私の手の上に重なって、絡まる。

もう真っ暗になった部屋に、カイトのライターの灯りがともる。タバコに火をつけたらしい。

「晴子可愛かった」

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